たたかいのきろく

アルファベットとはなにか

チホ:「44まなキキ」ゲーム本編(ほんぺん)では、あまり「アルファベット」自体(じたい)注目(ちゅうもく)していないけれど、英語を読んだり書いたりするときに(かなら)ずついてまわるわよね。実際(じっさい)、「英単語(たんご)を読むのが(むずか)しい」という声は、私の(みみ)にも(すく)なからず入っているわ。今日はこの「アルファベット」の(なぞ)に、(すこ)しだけ(ちか)づくわよ!

アルファベットってなんだろう

(じつ)はここだけの話、アルファベットは A から(はじ)まって、Z で()わる、あの26文字のことだと思っていたわ。しかし、(じつ)はアルファベットはあの26文字のことだけではなかったのよ。なんだってー!?

アルファベットという文字の発明(はつめい)は、(とく)大陸(たいりく)の人々の文化に大きな影響(えいきょう)(あた)えたわ。このアルファベットの歴史が、現在(げんざい)の英語のアルファベットの文字の表記(ひょうき)と、音につながっていることがわかると、少しは英語の読み書きについて学びやすくなるかもしれないわ。アルファベットは「表音文字(ひょうおんもじ)」、漢字は「表意文字(ひょういもじ)」とよく言われ、アルファベットは単なる記号(きごう)としてみられがちなので、(むずか)しさを感じている(かた)もいらっしゃるかもしれないわね。そこで今回は、アルファベットとはなにか、少しだけ紹介(しょうかい)してみるわ。

アルファベットの定義(ていぎ)

(じつ)はアルファベットとは、ABCDEFG…という私たちがよく()っている英語だけではなかったことは、さっき(すこ)し話したわね。アルファベットとは、(じつ)は「1つの文字で最小(さいしょう)の音を(あらわ)す文字のこと」だったのよ(!)。そのため、セムのアルファベットギリシアのアルファベットラテンのアルファベット、英語のアルファベットというものがあるんですって。よかったらリンク先で、それぞれどのようなアルファベットの形をしているか、見てみてね。ここが、日本語と英語の大きな(ちが)いとも言えるかもしれないわね。

文字と音から考える日本語と英語の(ちが)

「1つの文字が1つの音でできているか、そうでないか」が、日本語と英語の大きな(ちが)いになっているわ。ここは日本語から考えてみるとわかりやすいかも。日本語は、基本的(きほんてき)に一つの文字が2つの音でできているわ。例えば「水」は「みず」、アルファベットで(あらわ)そうとすると、”mi-zu”になると思うわ。このように、「み」という1つの文字に(たい)し、2つのアルファベット=音で(あらわ)しているため、日本語はアルファベットであるとは言えないわね。一方英語の場合(ばあい)は、1文字で1つの音を(あらわ)すわ。だから、日本語の音と英語の音には根本的(こんぽんてき)な違い=(むずか)しさがあるのね。

英語のアルファベット(現在)

よく目にするアルファベットは、26文字の英語のアルファベットね。大文字と小文字があるわ。ちなみにアルファベットは、(いん)をふんでいるのよ。

英語のアルファベットが誕生(たんじょう)するまで

実は英語の祖先(そせん)は、イギリスやアメリカなど、現在の英語(けん)で生まれたのではないの。現在の母音(ぼいん)子音(しいん)のアルファベットは、フェニキアとギリシアで生まれたのよ。さらに、それまでは絵文字のような文字を使っていたよう。実は英語のアルファベットは、絵文字の祖先(そせん)がいるのね。子音と母音が別々(べつべつ)の場所で生まれたのも(おどろ)きだわ〜。

今もだけれど、昔はさらにものすごく読みづらかったアルファベット

アルファベットの小文字は、800年(ごろ)に生まれたカロリング小文字体(こもじたい)が(形の)祖先(そせん)といわれているわ。このカロリング小文字体が生まれたのは、カール大帝(たいてい)庇護(ひご)(もと)だったそう。カール大帝(たいてい)とは、高校の世界史で学ぶ、あの神聖(しんせい)ローマ帝国(ていこく)皇帝(こうてい)のカール大帝(たいてい)ね。

カール大帝(たいてい)は教育に大きな興味(きょうみ)をもっていて、()いた時間に(まくら)の下に書字版(しょじばん)やノートを持ち込んで、手が文字を形作るようになれようとしたらしいけれど、完全に読み書きできるようにはならなかったという記録(きろく)(のこ)っているんだって。

カロリング小文字体の特徴(とくちょう)は、今でも()()がれている、次の2つのルール句読法(くとうほう)よ。

まず1つが、文頭(ぶんとう)の大文字。英語には、文の一番最初(さいしょ)の文字は大文字にするというルールがありますが、これを作ったのは実はカール大帝(たいてい)だったのね。

もう1つが、単語(たんご)の間の空白(くうはく)。カール大帝(たいてい)がこのルールを(さだ)めるまでは、非常(ひじょう)に読みづらかったと思います。まだまだ英語は(むずか)しいし、読みづらいけど、このルールを作ってくれたカール大帝に感謝(かんしゃ)!カール大帝(たいてい)がルールを決めなかったら、誰か他の人が決めていたのかな?

まとめ

・アルファベットとは、1つの文字で1つの音を(あらわ)す文字のこと。

・日本語は(多くの)1つの文字が2つの音でできているので、アルファベットではない。

(じつ)は英語のアルファベットには、絵文字の祖先(そせん)がいる。

(じつ)は昔は今よりももっと読みづらかったけれど、カール大帝(たいてい)のときに文頭(ぶんとう)の大文字ルールと、単語(たんご)の間に空白(くうはく)を入れることが()められた。

大文字カード

「44まなキキ」ゲームに出てくる句読(くとう)(ほう)カードの「大文字カード」はもしかしたら、カール大帝(たいてい)がいなかったら生まれていなかったかもね!

※この記事(きじ)は、「まなキキ」webサイト「【アルファベット】アルファベットとはなにか?【第1回】」を改訂(かいてい)したものです。